ときわの米国株資産運用

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ビットコインを頼ってはいけない?資産のヘッジについて

 

 

ビットコインを頼ってはいけない?資産のヘッジについて

Bloombergにこんな記事がありました。 

www.bloomberg.co.jp

 

結論から言うと私もこれには同意です。

ヘッジとは一言でいうとリスク分散で、例えば株価が下がっているときに他の商品が逆変動して資産の急落を抑えることを言います。ヘッジで代表的な金融資産は金ですが、この記事ではビットコインはそのような用途では使えない=ビットコインと株式市場の相関係数が高い、ということを述べているかと思います。

今日は相関係数の観点からヘッジに適した金融資産を見ていきます。

ビットコイン

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チャート下の赤く表示されている部分はS&P500との相関係数を示しています。今回はこれに着目します。

グラフが上方向に行って1に近づくとS&P500とビットコインの値動きの相関性が高いということが示されます。

逆にグラフが下方向に行ってマイナス1に近づくと、S&P500とビットコインの値動きの相関性が逆で、片方が上昇しているときに片方が下落していたことを示しています。

2013年からのチャートになりますが、時価総額が低いうちはあまり参考にならないとして、2017年以降はほとんど相関係数がプラスになっています。2018/7あたりと2019年末あたりでマイナスになってはいますが、bloombergの言う通りビットコインと株式市場の相関係数は高く、ヘッジには向かないということが言えます。

ビットコインはデジタル・ゴールドとも呼ばれたりしますが、ヘッジ観点では金の代用にはならないかと思います。

 

■金

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金とS&P500の相関係数を見てみます。

金は代表的なリスクヘッジ資産ではありますが、相関係数を見るとプラスのときもあればマイナスのときもあって、意外とヘッジとして盤石というわけでもないようですね。平均すると±0ぐらいか、ややマイナスといったところでしょうか。

リーマン・ショック時(2008-2009)は結構マイナスになっていますが、今回のコロナショックのときは暴落時には金も一気に下がっており、相関係数もプラスになっています。

金に頼りすぎも良くないということが言えるかと思います。

 

■銀

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■プラチナ

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銀とプラチナも安全資産ではありますが、相関係数を平均するとややプラスといったところでしょうか。特に2020年に入ってからは大規模な金融緩和の影響で殆どの資産がインフレし始めていて、全てプラスで推移していることがわかります。

 

J-REIT(日本の不動産投資信託)

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■USRT(アメリカの不動産投資信託)

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REITを見てもS&P500との相関係数はほぼプラスで推移しています。金融資産は基本的にはインフレの影響ですべて上昇していくものと考えるとしょうがないことなのかもしれません。

 

■米10年国債

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国債はS&P500との相関係数がほとんどマイナスでリスクヘッジとして有効であるということが伺えます。

 

■DXY(ドルインデックス)

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DXY(ドルインデックス)は複数の主要通貨に対する米ドルの為替レートを指数化したものになります。上がると米ドルの価値上がり(ドル高)下がると価値が下がる(ドル安)を示しています。ドル円、ドルユーロとかではなく、ドル他通貨、という感じですね。

 

ja.wikipedia.org

 

こちらもS&P500との相関係数は負の場合が多いです。特にリーマンショックやコロナショックが起こった局面では大規模な金融緩和の影響でしばらく相関係数がマイナスになっていることがわかります。

 

まとめ

今回見てきた中でヘッジとして優秀なのは以下の順と判断しました。

国債 > 現金 > 金 > 銀、プラチナ > その他 

 

私は国債ポートフォリオに含めていないので、今後ポートフォリオに組み込むことを検討したいと思います。

金融資産は基本的にはインフレの影響でどれも価値が上がっていくものと思いますので、今回見てきた相関係数の観点ではマイナスになり続ける資産、というものはなかったですね。その中では金はやはり株のヘッジとして優秀なのかなと思います。

また、ヘッジとしてこれだけ買っておけばOKという資産はなく、いろんな資産に分散したほうが暴落局面でも資産を維持しやすいのかなと思います。bloombergの記事はヘッジを一つの資産に頼るな、という意味で受け止めて、分散という観点ではビットコインポートフォリオに入れるべきだと思います。

 

 

 

 

 

 

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