指値注文と成行注文、どっちが良い?
今回は読者の方から指値注文と成行注文をどう使い分けているか、という質問を頂きましたので私の意見を述べていきたいと思います。
本件は様々なところで議論されますが、人それぞれ売買スタイルがあり一貫した正解は無いと思いますので、個人の一意見としてご理解いただければと思います。
私の注文方法
結論から述べますと、私は成行注文しかしていません。以降で理由を述べたいと思いますが、まずはそれぞれのメリット・デメリットについてまとめていきます。
指値、成行のメリット、デメリット
指値のメリット
・現在の価格よりも安く買い、高く売れる可能性がある。
・指定した金額で売買出来る。
指値のデメリット
・指定した金額で売買できず、機会損失する可能性がある。
・約定まで時間がかかる。約定したかどうか見守る必要がある。
成行のメリット
・約定が早い。
・買い逃がさない、売り逃さない。
成行のデメリット
・平均取得単価が想定よりも高い、平均売却単価が想定よりも安い、ということが起こる。(板がスカスカの場合)
指値と成行の比較まとめ
それぞれのメリット・デメリットは表裏一体ですが、上記のようにまとめてみると、指値は時間がかかるが割安で取引しやすい、成行は金額があやふやだが時間がかからず確実に売買可能、ということが言えると思います。
このように聞くと、できるだけ損しないように時間をかけてでも指値注文メインで取引しよう、と考える方が多いと思いますが、私が成行オンリーとしている理由を後述いたします。
私が成行注文のみとしている理由
私の場合、日々のチャート分析は日足、週足、月足をメインとしており、日足以上のチャートを見るようにしています。売買も1分足等は見ておらず、デイトレードはやっていません。売買判断は日足チャートを見て寄り付き前にしているので、前日までの値動きを参考にして寄り付き時点で既に買うことを決めています。
また私の経験上ではありますが、寄り付き後の値動きは、相場全体が盛り上がっている時は寄り付きが最も安く日中は上がり調子、相場全体が盛り下がっている時は寄り付きが最も高く日中は下がり調子、となる可能性が高いです。
なので寄り付き時点で指値で買いそびれると大幅な機会損失になる可能性が大きいです。また指値にして取り逃すほうが後悔が大きく、以降の売買判断が揺らいだりと精神衛生上よくありません。
成行き注文のデメリットとして平均取得単価が想定よりも高くなったり平均売却単価が想定よりも安くなったりする、ということが挙げられます。しかしこれは体感ですが、ほとんど表示金額で売買できており変動するときも1%は変わらないという程度のデメリットと考えています。
個人投資家の売買金額では板を動かす程ではないので、平均取得単価はさほど変化は無いと思います。もちろん売買金額が大きい機関投資家の場合はそうは行かないので、板やその日のボリュームを見ながら相場に影響がないように売買しているはずです。
私自身、昔は指値と成行を使い分けて売買していました。使い分けの基準はあやふやで、成行で買っておけばよかったなーという時と、その反対で指値で買っておけば安く買えたなーという時、色々ありましたが、成行だけのときとあまりパフォーマンスが変わらない or 成行だけのほうがパフォーマンスが良いように思いました。
パフォーマンスがそんなに変わらない割に指値の場合は時間的拘束や取り逃したときの後悔が大きいということがネックになっていましたので、指値と成行の使い分けはせずに成行だけで買う、という今のスタイルに落ち着きました。指値と成行どちらにするか頭を使うよりも、売買判断を下すための情報収集に時間を割いたほうが有意義と考えました。
もちろんこれは私の売買スタイルなので、皆様に当てはまるものではないと思います。指値と成行、メリット・デメリットそれぞれありますので場面場面で使い分けたり、半分は成行で買って、残りは指値でできるだけ安く買う等、色々試してみて自分にあった売買スタイルを身につけるのが一番重要だと思います。
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