株の売買判断方法について(テクニカル分析、RSI、ボリンジャーバンド編)
ときわ流テクニカル分析について(後編)
※以下の前編よりお読みください
前回からの続きです。くれぐれも投資は自己責任でお願いします。
<RSI>
Relative Strength Indexの略で読み方は「アールエスアイ」です。
日本語に訳すと「相対力指数」になります。一般的には「買われすぎ」「売られすぎ」の目安として使用されることが多いです。
下の[RSI 14]と書いてあるグラフがRSIのチャートを表しています。
■S&P500日足チャート
RSIは過去一定期間(ここでは14日)の前日比の上げ幅を、同じ期間の上げ幅と下げ幅の合計を足した数字で割って、100をかけたものです。
50がセンター値でこれより上か下かで割高、割安感を測ります。
一般的にはこのグラフの薄い赤色の範囲(30~70)が適正な範囲で、30以下になったら売られすぎ、70以上になったら買われすぎを示し、売られ過ぎのときに買う、買われすぎのときに売る、という使われ方をします。
しかし、私の使い方は50を超えるときに買いトレンドが来ているとみなして、50を割るときに売りトレンドが来ているとみなすような形で利用しています。
この使い方をテストしてみましょう。
コロナショック化のS&P500の日足チャートです。
まるで囲っている部分は3月初頭にRSIが30を下回り、売られすぎ、という扱いになるところですが、ここで買っていたら更に暴落するはめになっています。
逆に50を割ったら売る場合、この囲っている部分はRSI50を強く割っているので、ここで売るのは結果的には正解だったと言えます。
ちなみにここではMACDのデッドクロスもタイミング的にはほぼ同じで、売るタイミングとしては適切であったと思います。
次にコロナショックから回復する場面です。
先にMACDがゴールデンクロスを形成しますが、その後RSIも50を超えます。この段階ではまだS&P500インデックスは2600程度であり、大底を拾えるわけではないですが、十分割安に買うことが出来たと言えます。
一方RSIが30を割ったときに買っていたらS&P500が3000ぐらいで買っていたことになるので、この段階ではまだ損したままとなっています。
次に以下の場面
ここでRSIが70を超えて売った場合はその後の上昇基調に乗ることが出来ていないです。
このように、RSIの絶対値で売買タイミングを図るよりも、50の突き抜け方で売買トレンドを掴むほうが成功率は高いと、私は思っています。
<ボリンジャーバンド>
ボリンジャーバンドは相場の振れ幅を一定期間の価格データから測定して、統計学的な観点から価格の変動範囲を予測してチャート上に法事するテクニカル指標です。ボリンジャーとはこの指標を開発した人の名前です。
統計について学んだことがある方はわかるかと思いますが、標準偏差を用いたチャートの分布の確率を表した線で、1σの線が68%、2σの線が95%、3σの線が99%でそのバンド内に収まることを示しています。
ボリンジャーバンドは中心となる線が移動平均線であり、何日移動平均をインデックスとして用いるかによってバンドの幅は異なってきます。一般的に使われるのは25、50日が多いかと思いますので個人で使う場合もそれぐらいの数値に合わせるのがベターかと思います。
確率的にはボリンジャーバンドの真ん中に収まるようにチャートが動いていくことを予想されていますので、中心より下の場合は割安、中心より上の場合は割高とみなすことが出来ます。
わたしのボリンジャーバンドの使い方はチャートがボリンジャーバンドの上限を超えたら利確タイミングを検討する、といった使い方になります。逆に下限を超えた場合の買いは危険な場合が多いので慎重に扱っています。
相場の格言で「落ちるナイフを掴むな」という言葉があります。暴落時には標準偏差を平気で超える値動きをするので、ボリンジャーバンドの下側を超えたからと言って買いに向かうのは危険です。
コロナショック時のS&P500のボリンジャーバンドを見てみましょう。
2月末にボリンジャーバンドを下回る場面がありました。ここで仮に買った場合、1週間ほどはプラスになりますが、その後はさらなる暴落につながっていますので、結果的には損することになります。
また、以下の囲ったポイントではボリンジャーバンドを超えてはいませんが、利確のポイントとして有効活用できた場所になります。
このように、利確のポイントを探るのにはある程度役立ってくれるかと思います。
<まとめ>
私はこれまで紹介したMACD、RSI、ボリンジャーバンドを見つつ、日々売買に望むようにしています。人によって売買手法には様々やり方があり、それぞれメリットデメリットあると思います。前編でも述べましたが、大事なのは「なぜそういう投資手法なのか」ということを自分の中に信念として持つことであると思います。正解は自分の中だけにあると思いますので、これからも投資の腕を磨いていきたいと思います。
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